2008年10月
     
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
20
21
22
23
24
25
27
28
29
30
31
 

コラムニスト
石原 壮一郎
(いしはら そういちろう)

1963年三重県生まれ。月刊誌の編集者を経て、93年に『大人養成講座』でデビュー。以来、大人モノの元祖&本家として、日本の大人シーンを牽引し続けている。雑誌・新聞・ウェブ・携帯サイトなどに多数の連載を持つ。ニッポン放送で毎週日曜日昼12時から放送の『鴻上尚史と里田まいのサンデー・オトナラボ』では、「オトナ力」を研究する教授としてレギュラー出演中。おもな著書は『大人力検定DX』(文藝春秋)、『大人のホメ力』(世界文化社)、『30女という病』(講談社)、『大人の合コン力検定』(ソフトバンククリエイティブ)、『ちょい大人力検定』(河出書房新社)など。ニンテンドーDS版『大人力検定』&『大人の女力検定』も大好評。最新刊は『L25女子力検定』(おシゴトのさじかげん編&恋愛のさじかげん編、メディアファクトリー)。幼少時には、イヌ、ネコ、うさぎ、ニワトリ、金魚、ヤドカリ、鈴虫を飼った経験もある。

公式ホームページ「大人マガジン」
http://www.otonaryoku.jp/
当ブログ記事へのトラックバック、およびコメントが反映されるのに、1〜2日程度、時間がかかる場合があります。

また、内容が不適切な場合は掲載されない場合もありますので、予めご了承ください。



RSS


2008年10月

「見ざる・言わざる・聞かざる」にも会っておこう!
2008/10/26
さてさて、前回に引き続いて日光東照宮特集第2弾。
いろは坂や霧降の滝の紅葉は、まだまだ見ごろのようです。
美しい景色を見て、家族や友だちと楽しく語り合い、自然の音に耳を澄ましましょう。

で、そのあとは一転して「見ざる・言わざる・聞かざる」を鑑賞する――。
人生の幅広さのようなものを満喫できる充実した旅になることでしょう。


「見ざる・言わざる・聞かざる」のポーズをしている三匹の猿、
正式には「三猿(さんざる、さんえん)」と呼ばれる彫刻は、
東照宮の神厩舎にあります。いわゆる馬小屋で、中には神馬がいます。
昔から猿は馬を病気から守ると言われてきたため、猿の彫刻があるのだとか。

sanzaru1

「三猿」は、単独であるわけではありません。
シリーズで彫られている8つの彫刻のうちのひとつです。
母子の猿からはじまって、だんだん成長していき、妊娠した猿までの8つで、
猿の一生を描きながら、人間の生き方を示していると言われています。

母子の猿に続いて2つめが「三猿」。子どものころの姿を表わしています。
子どものころは、悪いことを「見ざる・言わざる・聞かざる」で育つべし、
という教えが込められているとか。
sanzaru2

そのほかの猿も、いくつかご紹介しましょう。
まずは、上を見上げている猿。「青雲の志」を表現していると言われています。
sanzaru3

お次は、物思いにふけっている猿。たぶん恋の悩みではないかと言われています。
sanzaru4

続いては、結婚した猿。手を取り合って荒波を乗り越えようとしているのでしょうか。
sanzaru5


もちろん、お土産でも絵馬でも、三猿は大人気。
あれ? 猿のときも「絵馬」でいいんでしょうか……。
sanzaru7 sanzaru6


「見ざる・言わざる・聞かざる」は、あまりにも語呂がいいので、
日本独自のものと思われがちですが、実はそうではありません。
古代エジプトにも見られ、日本にはシルクロード経由で中国から伝わったとか。
インドのマハトマ・ガンディーも、常に三猿の像を身につけていて、
「悪を見るな、悪を聞くな、悪を言うな」と説いたといわれています。

大人の社会をたくましく無難に、そして華麗に生き抜くためには、
「見ざる・言わざる・聞かざる」の心がけは、とっても大切。
もちろん、事なかれ主義をオススメしたいわけではありません。

他人が見られたくないと思っている部分を無理やり見て喜んだり、
愚痴や悪口を言ってわざわざ自分の中の不愉快な気持ちをふくらませたり、
誰かが無責任に伝えてきた自分の悪評を気にしたり、といったことに対しては、
大人の「見ざる・言わざる・聞かざる」力を発揮しましょう。


sanzaru8
ちなみに、↑これを買ってきました。キーホルダーとおみくじです。
カバンなどに付けて、常に「三猿」の教えを忘れないようにしたいと思います。
おみくじは、大吉でした。わーい!

ではでは、今回はこのへんでサルことにします。
またお会いしましょう! ウッキー!!
otona02

日光東照宮の「眠り猫」に会いに行こう!
2008/10/19
秋も日に日に深まり、いよいよ紅葉シーズンがやってまいりました。

関東近郊の紅葉の名所と言えば、まずあげられるのは栃木県・日光の「いろは坂」です。
いろは坂を上りきった中禅寺湖付近は、まさに今が見ごろ。
いろは坂の周辺の見ごろは、来週ぐらい。
日光市内から近い霧降の滝の見ごろは、月末から来月頭だそうです。

日光方面に紅葉狩りに出かけたら、ぜひ立ち寄りたいのが、
世界文化遺産にも登録されている日光東照宮です。
そして、日光東照宮に立ち寄ったら、ペット好きとしてはあれだけは見逃せません。

そう、左甚五郎の作とされる、↓この「眠り猫(ねむりねこ)」です! ちなみに国宝です!

nemuri1


「眠り猫」の魅力をより深く堪能するために、猫好きの方も犬好きの方も、
次の3つの基礎知識を押さえておきましょう。

その1 なぜそこにネコの彫刻が作られたのか、由来は諸説ある

徳川家康の墓に行く手前にあるので、
「ネズミ1匹通さない」という意味が込められているという説。
ノンキそうに眠っていて裏側には竹薮で遊ぶ雀が彫られているので、
家康が作った平和な時代を象徴しているという説(雀の写真はありません。すいません)。
禅問答の「牡丹花下眠猫児(ぼたんかかすいびょうじ)」を表わしているという説。
そのどれもが後世の人のこじつけで、とくに意味はないという説。

……などなど。
「平和な時代の象徴」という説が有力ですが、お好みでお選びください。

(ちょっと引いて見ると、↓こんな感じ。イメージより小さいです)
nemuri2


その2 モデルになった猫はたぶん「ジャパニーズ・ボブテイル」

「眠り猫」のモデル(?)になっている猫は、そのルックスから、
日本の猫の代表と言ってもいい「ジャパニーズ・ボブテイル」と推察されます。

→ペット大好き!猫図鑑(ジャパニーズ・ボブテイル)はこちら

その名の通りボブテイル(短くて丸まった尻尾)が特徴。
日本では珍しくありませんが、欧米ではその手の尻尾の猫が少なく、人気を呼んでいます。
「眠り猫」を見ているときに近くに欧米人っぽい観光客がいたら、
指を差して「ザッツ、ジャパニーズ・ボブテイル」と教えてあげましょう。


その3 作者とされる左甚五郎には「実在しなかった説」もある

「眠り猫」の作者とされ、江戸時代初期に活躍した彫刻職人の左甚五郎。
名人と称えられ、全国各地に「左甚五郎・作」とされる作品が残っています。
もともとは「飛騨の甚五郎」で、それがなまって「左甚五郎」になったという説や、
左利きだったために「左」を名乗ったという説などがあります。

いつ生まれたのかなど謎が多い人物で、いろんな逸話は後世に作られたもので、
本当はそんな人は実在しなかったという説も根強くあります。

nemuri3
(ま、いちおう、こう書いてはありますが……)

ただし、たくさんの観光客が「眠り猫」を見ている前で、
「左甚五郎って、本当は実在しなかった可能性もあるんだよね」
などと得意げに話すのは、みなさんの夢を壊すあまりに大人げない所業。
心の中で呟いて、こっそり「眠り猫」を深く理解した気になりましょう。
もちろん、実在したという説も根強くあります。

もし、この記事を読んで「よし、日光に行くか!」という方がいらっしゃったら、
くれぐれも「眠り猫」によろしく伝えておいてください。
これこれ、こういうブログで、あなたのことが紹介されてましたよ、と。
ま、寝ているから聞いてもらえないかもしれませんけど。



次回は「見ざる・言わざる・聞かざる」にスポットを当ててみたいと思います。
お楽しみに!

yomeimon
(おまけってことで、陽明門の写真です)
otona04



ペットオフィス

Copyright(c) PETOFFICE,Inc All Rights Reserved.

フリーソフトで作るブログ