みなさん、こんにちは。
いよいよ12月ですが、寒さにも師走のあわただしさにも負けず、
今日も力いっぱいペットを可愛がってらっしゃることと存じます。
唐突ですが、上野公園にある西郷隆盛の像を思い浮かべてみてください。
イナセな着流し姿で、右側に犬を連れてますよね。
あの犬の名前をご存知でしょうか?
答は「ツン」。
ツンは、虎毛のメス犬で、今では絶滅してしまったとされる薩摩犬です。
明治のはじめ、東京から鹿児島に戻っていた
西郷さんが、鹿児島県の藤川天神にお参りに行った途中、境内でこの犬に出会い、
その凛々しさに「ひと目ぼれ」。飼い主に頼み込んで譲ってもらい、代わりに馬1頭を進呈したそうです。
とまあ、いきなり西郷さんの犬の話を始めたのは、
実は先月の下旬に、仕事で鹿児島に行ってきたからです。安易ですいません……。

(鹿児島港からのぞむ桜島。屋久島や沖縄に行く船が停泊していました)
鹿児島テレビの夕方の情報番組に呼んでもらって、大人力について語ってきました。
番組名は
「ナマ・イキVOICE」(←番組のサイトにリンクしてます)。
夜は芋焼酎をご馳走になったり、かるかんをお土産に貰ったりと、
とてもあたたかく迎えていただいて、一気に鹿児島が大好きになりました。
そんなわけで、鹿児島テレビの女子アナのみなさんを交えて、
とても幸せな気持ちでお酒を飲んでいるときに、西郷さんの話題になり、
「東京の西郷さんの像は、着流し姿でツンを連れていてビックリしました。
鹿児島にある西郷さんの銅像は軍服姿だから、私たちにとっては、
西郷さんといえばそういうイメージなんですよ」と教えてくれました。
なるほどとうなづきつつ、何となく引っ掛かりが……。
「ん? もしかして『ツン』というのは、あの犬の名前?」聞いてみるとその通りで、鹿児島の人にとっては常識だそうです。
うーん、上野の銅像はおなじみでしたが、犬の名前は知りませんでした。

これも何かのご縁と、帰ってから、ツンについていろいろ調べてみました。
上のほうに書いた西郷さんとツンとの出会いも、なかなかドラマチックですが、
そのほかにも、
味わい深いエピソードをたくさん残してくれています。・ツンはウサギ狩りが得意。
・ツンは、西郷さんに飼われるようになってからも元の飼い主のところに何度も戻った。
ちなみに、鹿児島から元の飼い主のところまでは50キロメートルぐらいあります。
・ツンの故郷の藤川天神には、平成2年にツンの銅像ができた。
・絶滅したと思われた薩摩犬だが、昭和の末期に鹿児島の山中で純血種の血統を色濃く残した
犬が発見され、交配を重ねて、新たに血統書が発行されるまでに「復活」した。
ただし、国や県の天然記念物には指定されていない。
・上野の西郷さんの像は、西郷さんとツンは別の人が作った。西郷さんは高村光雲、ツンは
後藤貞之の作。皇居前の楠木正成像も同じコンビの作で、後藤は馬を作った。
・後藤がツンの銅像を作ったときは、ツンはもう死んでいたので、別のオス犬をモデルにした。
キリがないので、このぐらにしておきます。
ツンという歴史に名を残している犬について詳しくなることで、
犬全般への愛情をさらにふくらませていただくことができたでしょうか。お土産代わりと言っては何ですが、
下の写真は、鹿児島空港で見つけた「ツン関連グッズ」です。

「西郷さんといえば軍服」のイメージが強いという鹿児島ですが、
お土産の世界では、ほかの地方の人のイメージを尊重してくれているのか、
着流しのものがほとんどでした。
そんなところにも鹿児島の人のやさしさが……。ま、カスタネットになってしまったら、服は関係ありませんけど。